2023年09月27日 15:34
この理由はO型の人は健常者であっても、血を止めるための大切な因子の一部が他の血液型に比べて25〜30%しかないことがわかっており、止血能力や血液を凝固させる能力がO型の人は弱いためです。
性格診断によく利用される血液型だが、科学的根拠はない。しかし、ここ数十年の研究で、血液型によって病気のリスクが異なることが明らかになっている。岡山大学医学部の中尾篤典教授は「理由はわかっていませんが、O型の人は、概してA型、B型、AB型と比較してさまざまな病気になるリスクが低いです」という――。
O型に比べ脳卒中1.83倍、認知症1.82倍……
例えば、2010年にスウェーデンの大学が発表した研究結果によると、A型の人の胃がんのリスクは、最もリスクの低かったO型の人と比べて1.2倍でした。②
2009年にアメリカ国立がん研究所が発表した論文では、B型の人は最もリスクの低かったO型の人に比べて、膵臓がんのリスクが1.72倍高いと報告されました。③
さらにB型の人は、O型に比べ2型糖尿病になる頻度が1.21倍であると報告されています。④
脳卒中のリスクは、AB型の人が最も高いと報告されています。2014年に発表されたアメリカの研究では、AB型の人は最もリスクの低かったO型の人と比べて、脳卒中のリスクが1.83倍高いそうです。⑤
さらに、AB型の人は、認知症になる可能性がO型の人に比べ約1.82倍といわれています。⑥
このように、O型の人は、概してA型、B型、AB型と比較して、様々な病気になるリスクが低いことは事実のようですが、その明らかな理由はわかっていません。
また、O型の人は蚊に刺されやすい、という話を聞いたことがあるかもしれません。これは実は実験で証明されています。
メスのハマダラカを20匹入れた箱に、いろんな血液型の被験者の腕を入れて10分間に何カ所刺されたかを数えます。実際に蚊の体内から吸った血液を取り出し、その血液型も確認したところ、O型の人は5.045カ所刺されるのに対し、非O型の人は3.503カ所しか刺されませんでした。ハマダラカは、O型を好んで刺す傾向があるようです。⑦